元メジャーリーガー・井川慶を担当した爪の専門家が重要性を説く「踏ん張りが違う」

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1月21日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:25~)は、アスリートの“爪”を特集。爪管理士の三和田恵が、スポーツにおける爪の重要性を解説した。

アメリカのネイリスト資格を持つ三和田は、日本ではまだ馴染みがないが、海外ではアスリートが爪をケアするのは当たり前だと説明。サッカーでも、ドイツのクラブチームには足の爪を整える専門医が常駐し、選手たちの爪をケアしているのだとか。そんな中、日本でいち早く爪のケアをはじめたのはプロ野球だった。三和田もある1人の投手と出会いがきっかけとなり、様々なアスリートを支えるようになっていく。

その投手とは、元メジャーリーガーの井川慶。トレーナーから紹介されて、阪神タイガース時代の井川と関わるようになった三和田は、井川がメジャーへ行くまでの期間を付き添い、爪のケアを担当する。野球のポジションの中でも、特にピッチャーは爪に異常を抱えやすく、爪のトラブルによってマウンドに立てなくなることもあるのだという。

元阪神タイガースの岩田稔に関しては、現役時代のほとんどの期間を三和田がサポート。三和田は「キャンプのときに投げ方などを近くで見せてもらうんです。近くで見ることによって、爪のどこに球が当たって、どう抜けているのかというのを勉強できるので、それに合わせて、ケアの方法を変えていました」と明かした。

今では野球だけではなく、ゴルフやバスケットボールに柔道など、様々なアスリートの爪をケアしている三和田。サッカーでは、今シーズンからJ3に参入するFC大阪の選手たちの爪を担当している。チームの新たな船出を前にした、FC大阪の近藤祐輔代表は「少しでも選手のパフォーマンスが上がることを何かしら取り入れていきたいっていうことは常々思っていました。サッカー選手は爪が壊れているのが当たり前なので、良い状態でどうパフォーマンスが変わるかというのを、三和田先生に見てもらうことになりました」と経緯を話した。

番組では、実際に三和田がFC大阪の若手選手の爪をケアすることに。ドリブルが武器の澁谷雅也は、ゴール前で相手ディフェンダーと激しく競り合う際につま先を踏まれることも多く、足の親指の爪が割れてしまうという悩みを抱えていた。割れた爪を切っていくうちに、ひどい深爪になっていったそうで、三和田は「爪がある状態とない状態では、踏ん張ったときが変わってくると思うんですね」と指摘する。

足の親指は、走る際はもちろん、蹴る際の軸足を支えるなど、サッカーにとっては重要な部位。爪がないと力が地面にうまく伝わらず、踏ん張りがきかなくなるという。三和田はテーピング用のテープを爪の形に切り、コーティング材を塗り込んで、疑似の爪を作成。澁谷は「爪が指先まであるような感じがして、力が入りやすい感じがします」と三和田の処置に笑顔を浮かべていた。

続いて三和田が向かったのは、この冬の全国高校サッカー選手権にも出場した履正社高校。林大地や町野修斗ら代表フォワードも輩出する大阪の強豪で、三和田はある選手の陥入爪に注目する。陥入爪とは、爪の角が指に食い込んでいる状態のことで、スパイクで指先が圧迫されると特に痛みが出やすくなるのだとか。

三和田は角の爪を切ってしまうと、逆にどんどん食い込んでしまうと判断。「もうちょっと指先まで爪を伸ばしてもらってから、真ん中だけ切って、両サイドはもう少し伸ばすようにしてください」とアドバイスした。

爪の専門家である三和田だが、その施術はどれも簡単なもの。しかし、そこには三和田の理念があった。三和田は「専門家に頼らなくて、選手が自分でできるようにしたいっていうのが私の願いです。簡単な方法でやれば、やろうかなと思っていただけるかなと思いまして」と考えを語った。

そして、スタジオでは三和田がMCの勝村政信と解説の北澤豪の爪もチェック。爪でその人の健康状態もわかるという三和田は、まず勝村に対して、「爪自体に問題は全然ありません」としながらも、指先については「ちょっと末端の血流が悪くなっていると思います。毛細血管の血流なんですけど、色がそういう風に見えるので、ちょっと時間があれば手を触るようにしていただければ」と助言していた。

一方、北澤の爪に関しては「親指に少し横波があるのを見えますか? ちょっとポコポコっとしていて、ツルッとしていない」と指摘。爪の横波はぐっと力を加えた跡だそうで、左手の親指だけに横波が現れていることから、三和田は北澤が何か左手を使った作業を行っていると推理する。実は、北澤は農業でクワを使う際に左手を使っており、そのためにできた横波だったことが明らかになる。

爪の状態から、どこに力が加わっていたかを見抜く三和田に、出演者一同も感心。爪の知識を持つ専門家の大切さを知らしめる結果となった。三和田は、爪のトラブルに対処ができる人材の「スポーツ爪護(そうご)アドバイザー」の育成にも取り組んでおり、「爪にマニアックな人がいることを知ってもらい、プロと繋がってもらうことが私は理想じゃないかなって思っています。困ったときに、選手やトレーナー、指導者の方に私たちのような存在を知っていただけたら」と訴えた。

最後は、勝村が「爪って今まで盲点というか、何も考えたことなかったですから」と正直な気持ちを吐露。その上で、「伸びたから切っちゃうみたいな感じで考えていたけど、今のお話を聞いたら全然間違っていたんだなっていう。人間の体って無駄なものはないんだなってことがはっきり分かりました」と締めくくった。

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