グリル厄介 ~クサウオ 海底のエイリアン~

取得元:https://dogatch.jp/news/ntv/ntvtopics_75610/detail/

今回、城島、加藤、そして他局でコーナーを持つほどの料理好きのV6・坂本昌行がやって来たのは、福岡県糸島市。糸島市の北に広がる玄界灘は、大陸棚と呼ばれる、浅い海が広がり、ここに海流がぶつかることで、流れは速くなり、激流に。
九州一の水揚げ量を誇る牡蠣、漁獲量日本一を誇る天然の真鯛を始め、様々な海の幸が獲れ、全国からも有名なシェフが直接買い付けにやって来るほど。
そんな糸島の海を脅かす、厄介なヤツが、加藤曰く「海底のエイリアン」。


“海底のエイリアン"は大食いで、エビなどを丸呑みし、1日で数十匹以上食い荒らすという。
このままでは、糸島名物のエビが減るだけではなく、そのエビをエサにする鯛もいなくなってしまう恐れが。
被害はそれだけでなく、“海底のエイリアン"は普段は水深100mほどにいるのだが、冬、寒くなると、浅瀬に上がって産卵。その時に、他の魚を狙っている刺し網にかかり、しぶとく暴れ続け、網はグチャグチャに。
こうなると網をハサミで切らないと外すことができず、網が使えなくなってしまう。
さらに、何とかできないかと、地元の居酒屋で調理してみたが、名前と見た目がグロテスクなため不評だった。
「美味しい料理になれば、厄介者も価値があるって事になりますよね」と坂本。


「網にかかる前に捕獲できたらいいですよね」と漁業歴11年の城島。
DASH海岸での東京海底谷の深海調査でも行った、匂いでおびき出す事を提案。
使う仕掛けは、地元ホームセンターで材料を揃えて作った。
DASH海岸の干潟調査で使うカニかごの体積40倍の、巨大エイリアントラップ。
おびき寄せるエサは、ぶつ切りにした傷モノのサワラ。
港から10分の水深15mほどのエリアに、計5個を仕掛けた。
「さあ、あとはかかってくれるのを待つばかりですね」と城島。


日没後、仕掛けたトラップを回収してみると、1個目のトラップに入っていたのはマダコ1匹とナマコ3匹。
そして、2個目のトラップに入っていたのが、今回のターゲットのクサウオ!
「この大きな口で、エビとかにバキュームのように食いつきます」と加藤。
クサウオは、深海魚のような見た目だが、カサゴの仲間。


名前のクサは、臭いのクサではなく、石川県加賀地方の方言で“つまらないもの"という意味。
残りのトラップも回収し、クサウオ5匹、マダコ1匹、ヒガンフグ2匹、ナマコ3匹という結果に。
ひと網に掛かる量には及ばないが、網に掛かる前に、トラップで捕獲できることは分かった。
さらに、加藤によれば、今回捕獲したのはオス。つまり、繁殖する前に捕獲できたということ。


そんな捕獲したクサウオを携えてやって来たのは、東京都北区昭和町の「よしみ食堂」。
店主の佐藤伸生さんは、18歳で料理の世界に入り、地元北海道の明治創業、フレンチの名店「五島軒」で腕を磨き、肉を焼く技術を学びたいと、六本木の名店へ。その後、老舗洋菓子店でパティシエに。
さらに、寿司屋、とんかつ屋など、名店を渡り歩き、6年前、あえて、大衆食堂をオープン。
その訳は「一つのジャンルの料理しか出せないのはつまらない」からとの事。
そう、佐藤シェフは、ジャンルを超えた組み合わせで味を日々追求。人呼んで「かけ算の匠」。


そんな佐藤シェフでも、クサウオを調理した事はもちろん、見るのも初めて。
捌いてみると、アンコウのような身の柔らかさで、焼くとボロボロになってしまい、食べるとすぐに口の中で溶けてしまう。これが、地元・糸島でも普及しなかったワケ。
焼くだけでなく煮ても、ボロボロになってしまうほど身が柔らかいせいで、調理法といえば、せいぜい唐揚げくらい。地味なせいか、誰も頼んでもくれなかった…。
そんなクサウオを、この道43年の「かけ算の匠」は、どうワンランク上の料理に仕上げるのか?


まず、1品目は、『クサカツの肝ソース添え』。
身が柔らかいクサウオの身をミルフィーユカツのように3枚重ねて、衣をつけて、脂でじっくりと揚げてカツを作り、そこに、裏ごししたクサウオの肝と生クリームを混ぜた肝ソースを添える。
「外はサクサク、中はジューシー、トロける。カニクリームコロッケの比じゃないない」と坂本。
「肝ソースもさっぱりしてる」と城島。


続けて2品目は、寿司とフレンチのかけ算で作られた『クサウオの押し寿司』。
一度蒸して炙ったクサウオの身をネタにし、クサウオの出汁入りツメダレと出汁で作ったジェルを乗せて頂く。
「新しい寿司ですね」と城島。
さらに3品目は、余ったクサウオの身を叩いてつみれにし、クサウオの出汁に入れた『クサウオのつみれ汁』。
調味料は一切使っていない。100%クサウオの旨味。
「このセット、最強じゃないですか」と城島。
厄介者も美味しい調理法が見つかり、広まれば、その数を減らしていけるはず。

【グリル厄介 特設サイト】



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