未来を担う学生にいま何が必要か…「勉強しろ!」と言わない開成、ラ・サールの法則…名門校の寮生活にカメラが潜入:THE名門校

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2020年も明け、いよいよ受験生もラストスパートに突入! 2020年に予定されている大学入試改革によって、難関私大中学校の受験倍率は軒並み上昇している。

1月5日(日)夜7時からは、「THE名門校 日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)を放送。超進学校からブランド校まで、歴史や校風、教育理念、教員、行事、部活...卒業生のネットワークなど、名門校の知られざる姿を紹介し、それぞれの魅力に迫る知的情報バラエティをおくる。名門とはいったい何か? 常識を打ち破る教育現場に密着する。

shin_20200105_ka.jpg東大合格者数38年連続1位の「開成学園」。日本を代表する名門はどうやって金字塔を打ち立てたのか?

東京都荒川区西日暮里。東京の下町に全国随一の名門・私立「開成学園」がある。中学、高校合わせて約2100人が通う男子校。東大合格者数38年連続日本一という前人未到の大記録は、受験界の奇跡として他を寄せ付けない。開成から東大へ。その既存ルートの型にはまったエリートだけではなく、個性的なOBたちも輩出している。

東大合格No.1を誇る開成とはいったい何なのか? 「名門」はいかにして作られたのか? 今回、柳沢幸雄校長に取材を申し入れたところ快く引き受けてくれた。

shin_20200105_ko2.jpg自身も中高と開成育ち。東京大学工学部を卒業後は、大学院で環境汚染について研究。アメリカ・ハーバード大学でも准教授として教鞭を執っていた。2011年、母校の校長として凱旋。教育界のキーマンとも言われている。

開成とはどんな学校なのか。柳沢校長は世間が抱く開成のイメージは実態と大きくかけ離れていると訴える。柳沢校長によれば、「東大に行け」どころか「勉強しろ」とも言わないというが、果たして本当なのか? 開成のOBたちにも取材を試みた。まずは直木賞作家・逢坂剛さん(76)。逢坂さんは開成から中央大学法学部に進学、博報堂を経て作家の道へ。

shin_20200105_a.jpg逢坂「自主性をすごく大切にする学校でしたね。勉強しろなんてことは一度も言われたことないですよ。私なんか、国語の時間はほとんど小説を書いていました。ただ一度だけ、私が一生懸命書いている時に先生が黙ってその大学ノートを取り上げたんですよ。次の時間にノート返してくれたんだけど、別にお説教もなく席に戻って開いて見たら赤が入っているんですよ、誤字脱字に。それを見て驚いた。自主性を大事にしすぎだろうというぐらい...そういう校風はずっと伝統的にあったんじゃないかと思いますね。今も多分そうだと思います」

ユニークで型破りな教師が多かったそうで、そんな教師に学ぶ生徒もまた型破りな人生を歩む。OBの山田英司さんもその一人。開成卒業後は明治大学に進むも中退。その後は早稲田大学教育学部へ。早稲田では中国武術研究会を作り初代主将になるが、早稲田も中退。その後、戦う格闘技雑誌編集長としてムエタイに挑戦し、現在は、開成の近く日暮里で武術教室を経営している。

shin_20200105_yama.jpg山田「クラスで50人中50番だったんです、成績が。勉強はあんまり世の中に出て役に立たなかったけれども、夢中になってやったことはね、すごく役に立っているんですよ」

山田さんが高校時代に夢中になったのはクラブ活動。美術部に所属していた。この日は美術部で同級生だった仲間が山田さんの元を訪れていた。

shin_20200105_ya.jpg仲間の原さんは東京医科歯科大学出身で歯科医、大塩さんは京大を卒業後、画家になった。そして開成の同級生が集まると、必ず話題になることがある。それはなんと運動会!

山田「蹴ったり殴ったりしてもいいのは本当だよね」

原「今は危険だからプロテクターつけてるんだよ」

shin_20200105_u.jpg開成の運動会は例年5月に開催される最大のイベントだが、開成にとってはただのスポーツ行事ではない。運営や下級生の指導は全て高3に委ねられ、先生はほとんど手をださないという。作家の逢坂さんも「運動会って言っても、その辺のかけっこをやるような運動会じゃなくてほとんど肉体格闘技みたいな運動会でしたから。棒倒しでは、蹴っ飛ばされたりしてだいたい毎年死人が出ていましたけどね。それはオーバーですけど(笑)」と語る。

激しい運動会を通して、男子学生たちの中で育まれるものとはいったい何なのか...番組ではOBを取材しながら、この運動会がなぜ東大合格NO1へと繋がるのか? 紐解いていく。

shin_20200105_ra.jpg九州・鹿児島が全国に誇る名門「ラ・サール学園」。カメラは男子生徒600人が暮らす寮に密着。青春時代を過ごしたOBたちに刻まれたラ・サールの遺伝子とは!?

ラ・サール学園は今年、創立70周年を迎え、大学の進学先では、主に東大・京大の他に、一昨年度、医学部に150人以上を輩出した名門校。中高一貫校で生徒数は約1200人。いったいどんな生徒たちがいるのだろうか?

1学年、約230人に対し、8割近くの生徒が医学部を志望。毎年130人近くの生徒が医学部に進学している。「医者を目指すならラ・サールへ行け」と世間から言われるほどだ。そして、生徒の約4割が鹿児島県出身で、残りの6割は九州を中心に、全国から秀才たちが集まっている。

その授業を覗かせてもらうと・・・特徴の一つとして、壁一面に広がる黒板が。先生の中には、1時間で3往復、板書する方もいるそう!

shin_20200105_shi.jpgそして授業開始と同時に始まる小テスト。週テストや小テストが多く、中間・期末テストの他に実力テストがあり、ほぼ毎月テストが行われている。さらに高校2年生から毎週何かしらのテストが始まり、受験に慣れさせているというのだ。

ラ・サール学園第9代校長、ドミンゴ・ビヤミル先生。メキシコのラ・サールで学生時代を過ごし、鹿児島ラ・サールでは校長になって4年目。

shin_20200105_ko1.jpgラ・サールの今も変わらない伝統を伺うと・・・。「1719年、聖ラ・サールがなくなったんですけれども、ラ・サールファミリースピリットが300年経っても生きているということ。ラ・サールの本当の教育は3つの言葉を使います。フェイドは信頼ごと、フラタニティは隣人愛ごと、サービスは貢献。この3つのスピリットを持って社会に出してあげたいと願っています」とのこと。

ラ・サールファミリースピリット...この三つの合言葉は、中高合わせて600人が生活する寮に隠されていた。今から6年前に20億円以上の工費をかけ、新しく寮が建て替えられたという。

shin_20200105_ri.jpg徹底管理されたラ・サール寮にカメラが潜入! スマホ禁止、裸の付き合いは当たり前! 秀才たちが送る知られざる日常、そしてラ・サールファミリースピリットの真の意味とは...。

番組ではこのほか、成城学園など伝統と格式を重んじるブランド校が狙うもの、公立高校の栄枯盛衰、私立の隆盛など、大学だけではない日本を形作っている名門高校・中学などの系譜を紐解き、現在の日本を鋭く斬る!

shin_20200105_ba.jpg▲左から、MC:角谷暁子アナウンサー(テレビ東京)、登坂淳一、ゲスト:伊沢拓司、解説:おおたとしまさ

1月5日(日)夜7時放送!「THE名門校 日本全国すごい学校名鑑」(BSテレ東)をどうぞお楽しみに。

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