「テレ東プラス」では、2月2日(日)放送の内容を、先取りでご紹介します!
今回の「新しい人生の先輩」は、大手電機メーカー在職中に美容師免許を取得。退職後は、障がいを持った方や病気を患う高齢者などに対して美容サービスを行う「福祉美容師」となった藤田巌さん(78歳)です。
この日、藤田さんがスーツケースを引っ張って向かった先は、東京・南小岩にある美容専門学校。藤田さんは講師として「福祉美容」の必要性や「福祉美容師」としての技術を、孫世代の生徒たちに優しく丁寧に伝えます。
藤田さんの講義は、なんと6時間30分にも及びました。生徒たちも必死にメモを取る手を動かし続けます。すべての講義が終わると、藤田さんは「美容の仕事を最後の最後まで諦めないでください。最初に日本一の美容師になろうと思った時のエネルギーをずっと忘れずに持っておいてください」と学生たちにエールを送りました。
いいね!ポイント 次世代の若者に高齢者の美容の大切さが伝わった!
講演終了後、藤田さんのもとに生徒たちが訪ねてきます。「おじいちゃん、おばあちゃんになっても綺麗になりたいという心がある」ということを藤田さんの講義で知ったという生徒たちは「将来そういう仕事にちょっとでも携われたらいいな」と、その思いを伝えにきたのです。
中には自分の祖父母に対する想いと重ね合わせ、感極まって泣き出す生徒も......。こうした生徒たちの態度に、藤田さんも「みんなからあんな言葉をいただいてうれしいな」と笑顔。
今度は神奈川県川崎市にある介護老人ホームを訪れる藤田さん。入居者のためにマスクを着用し、うがい、手洗いも徹底。衛生面にも細心の注意を払います。美容スペースがないため、浴室の脱衣所に鏡や椅子を持ち込み、即席の美容室をセッティング。壁には「出前美容室」のお知らせが貼られます。
物腰柔らかく、丁寧な口調で接客する藤田さんは、「髪を切る時以外はお客さんに刃先を向けない」いつものスタイルでカットを始めます。これは高齢者や要介護者が予測できない動きをした時に刃先での事故を防ぐため。
いいね!ポイント 心からの「ありがとう!」が聞ける
自分では手が届かない部分までカットしてもらえてありがたいと、利用者の方から自然と感謝の言葉がこぼれます。
いいね!ポイント お客さんを笑顔にできる
91歳のご婦人は、藤田さんたちの「出前美容室」を楽しみにしているそうで、カットが終わりメガネをかけて鏡に映る自分を見て、ニッコリと満足そう。
大手電機メーカーに勤めていた藤田さんが美容師に。果たして、ゼロからの挑戦を選択した理由とは......。
大学2年生の時、藤田さんの父親が急逝。母・信さんが家計を支えてくれたおかげで藤田さんは大学を卒業することができ、大手電機メーカーに就職。28歳で結婚し、2児をもうけます。ブラジル・サンパウロでの6年間に及ぶ海外赴任を経て、順風満帆なサラリーマン生活を送っていた40歳半ば、「定年後は今までとは違う人生をやってみたい」という思いが芽生えたそう。
そんな中、母・信さんの身体に異変が......。おしゃれが大好きだった母が、病気のために髪の毛の手入れもできずにふさぎ込んでいる姿を見て「何か役に立てないか」と思っていた藤田さんは、ある新聞記事を目にします。
新聞記事を見て藤田さんは、美容の力を認識し、美容師に憧れを持ったそう。「おしゃれが好きだった母も、髪を切ったら元気を取り戻すかもしれない。美容師になって母の髪をカットしてあげたい」そんな想いを募らせ、在職中ではありましたが、50歳で美容学校に入学します。
年齢を理由に、一度は美容学校から入学を断られてしまいますが、藤田さんは諦めず、美容師への思いや美容師になる夢などを熱く語り、なんとか入学することを認めてもらいます。
いいね!ポイント 若い感性から刺激をもらえた!
わが子より若い学生たちと一緒に授業を受けて「パパ、パパと呼ばれながら楽しい授業をやっていました」と藤田さん。そんな藤田さんですが、美容師になる夢を諦めかけたこともありました。その理由とは......。
番組ではこの他、いま中高年を魅了しているオカリナを紹介。さらに「SAMの人生100年ダンス」では、股関節を鍛えるダンスをお届けします! 2月2日(日)夜9時放送「カンニング竹山の新しい人生、始めます!」をどうぞお楽しみに。
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