『不適切にもほどがある!』河合優実“純子”が令和に!仲里依紗“渚”との母娘対面で食す「あばずれの食い物」とは?

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笑いと涙の緩急がエグい! 3月1日放送の『不適切にもほどがある!』(TBS系、毎週金曜22:00~)第6話は、小川市郎(阿部サダヲ)とともに娘の純子(河合優実)が令和にタイムスリップ! 犬島ゆずる(古田新太)や渚(仲里依紗)と対面するも、関係性は知らないままで……。

過去の栄光や昔話を語るのはダメですか?



前回、自分と娘の純子が阪神・淡路大震災で命を落とす運命であることを知った市郎。あまりにも短い残りの娘の人生に絶望しながらも、現実から目を背けるかのようにカウンセラーの仕事をこなしていた。

やってきたのはドラマ部の羽村由貴(ファーストサマーウイカ)。憧れの大物脚本家・エモケンこと江面賢太郎(池田成志)に脚本を依頼するも、過去の栄光や昔話ばかりする態度に幻滅していた(ちなみにエモケン作『新橋SLパーク』の主人公の決め台詞「当たり障りねぇ!」は『池袋ウエストゲートパーク』の『面倒くせぇ!」のパロディ)。

昭和世代の市郎はそんなエモケンと意気投合。常識クイズ『令和Z世代vs昭和おやじ世代』に出演することに。埼玉vs千葉とか、未婚vs既婚とかすぐに“vs構図”をつくるのはテレビの悪いところだぞ! 該当番組も「時代遅れのおやじ世代を笑いつつ、若者の無知を笑いつつ、双方のカルチャーへの気づきと学びを深めつつ、古い価値観をアップデートして……」という趣旨らしいが、これは本当におもしろいのか?

しかし、過去からタイムスリップしてきた純子の発言で流れが変わった。市郎が晒し者にされているのが許せなかったようだ。これ、昭和の深夜バラエティに純子が出たときに市郎が感じた気持ちと同じだ……(胸熱)。

ここでミュージカルが開幕。今回のテーマは、なぜおやじ世代が昔話ばかりしてしまうのか。それは先のことを考えるとつらくなるし、希望が持てていないから。それに「昔話じゃない 17歳の話をしているだけ」というメッセージは、過去からきた市郎が歌うと切実に響いてくる。

過去が踏み台になって現代の「今」は出来上がっているけど、過去には過去で、その時代の「今」を懸命に生きてきた人たちがちゃんといる。特に純子は過去における「今」の象徴だ。

「私は今 17歳」。

まだ何者でもないと歌う純子のパートは、河合優実の透き通る歌声と相まって胸に迫ってくる。これから輝かしい未来が待っている17歳。その真っ只中に純子はいる。いつか「あの頃は〜」と今日のことを懐かしく話してほしいが、そのいつかは迎えられないかもしれない。だって、昔話は長生きする人のみに許された特権だから。

純子と渚が食べていた“あばずれの食い物”



純子と若き日のゆずる(錦戸亮)の出会いを阻止すれば市郎と純子は助かるが、そうすると渚が生まれてこなくなる。「死ぬのがマイナスではなく、渚に会えたことがプラス」発言にはうるっときてしまった。

市郎が過去に戻ってきて純子と再会するハグも、5話を経てからは感動でしかない。壮絶な未来について向坂サカエ(吉田羊)に相談すると「今は日々を楽しく好きに生きたらどうだろう」と回答が。これは今回のミュージカルの下敷きにある南沙織の「17歳」の歌詞「私は今 生きている」を思い出さずにはいられない台詞。17歳の若者は未来なんかより「今」を一生懸命生きるべきなんだとすればエモケンの新作ドラマ『17歳〜この景色、忘れない〜』は確実に感動作。劇中劇として絶対放送してくれよな! できれば純子主演で!

ラスト、純子と渚の会話シーンがまた感動ポイントだった。死に別れた母の高校生時代に会うってどんな気持ちだろう。純子が自分の子に渚と名付けたのは、「渚のシンドバッド」ではなく、未来で出会った渚の素敵さに触れたからなんじゃないだろうか。

「ねぇ純子ちゃん、子供好き?」。渚が聞いたのは、きっと自分が愛されていたことをちゃんと確かめたかったから。「大好き」の返答には、思わず涙がこぼれそうになる。

そんな2人が食べているのは、ナポリタンだった。クドカン好きは『あまちゃん』で主人公・天野アキ(のん)の母・天野春子(小泉今日子)が、グレてしまった足立ユイ(橋本愛)に

「ほら、あばずれの食い物だよ!」

とナポリタンを差し出すシーンを思い出してほしい。ナポリタンは、あばずれの食べ物。これ、テストに出ます。あばずれ呼ばわりされている純子も令和まで生きていたら、春子ぐらいの年齢なんだよな……。春子も学生時代はスケバン設定(「北三陸の初代積木くずし」)で聖子ちゃんカットだったから、余計に純子とダブって見える。

一方、昭和パートでは新たな展開が。ズッキー(秋山竜次/ロバート)や大沢悠里のラジオで、向坂キヨシ(坂元愛登)のペンネーム「謎の転校生」のハガキが読まれていた。これでサコウくんとやっと対面できることに。そして純子を心配するムッチ先輩(磯村勇斗)の行動も気になる。これは令和に探しに行く展開か?

(文:綿貫大介)

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