米専門家インタビュー 「IPOブーム」のアメリカ、20年前のITバブルとの違いは?<モーサテ>

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今年、新たに株式公開した銘柄。

月曜恒例、専門家インタビューです。IPO(新規株式公開)について調査するアメリカの運用会社「ルネサンス・キャピタル」によりますと、アメリカでは今年IPOを通じて399の企業が上場し、およそ20年前のITバブル以来の多さとなっています。IPOに伴う資金調達額は過去最高に達し、ブームとも言える状況です。その背景をフロリダ大学のジェイ・リッター教授に聞きました。

「バイオテクノロジーや医療品関連の新興企業の上場が過去最多となった。バイオ医薬品関連の95社が上場したが、そのほとんどは『売上高ゼロ』だ。多くの企業は失敗するだろうが、投資家は大成功の可能性に賭けている。最も大成功した例は3年前に上場した『モデルナ』だ。新型コロナのワクチンを開発し、株価はピークの時に約30倍まで膨らんだ。このような大成功があれば、他の多くの投資の失敗は帳消しになる」(ジェイ・リッター教授)

今年、新たに株式公開した銘柄をセクター別にみるとヘルスケア関連が145社、続いてIT関連などのテクノロジーが125社と多く、この2つで全体の3分の2を占めています。専門家は、ITベンチャーのIPOについて、ITバブルの時とは様変わりしたと指摘します。

「IPOしたITベンチャーが倒産するリスクは低くなった。企業価値の評価が高いことを正当化しやすくなっている。ITベンチャーの多くがベンチャーキャピタルから資金を調達し、上場までの期間が延びた。需要がある商品やサービスを開発できたと確信した後に上場するようになったのだ」(ジェイ・リッター教授)

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