柴門ふみ原作の「東京ラブストーリー」は、トレンディドラマブームを巻き起こした大ヒット作で、フジテレビの月9枠を象徴する恋愛ドラマ。当時23歳の織田裕二演じるカンチこと永尾完治と、当時25歳の鈴木保奈美演じる赤名リカの恋模様は、多くの視聴者を夢中にさせた。そこに江口洋介演じる三上健一と、有森也実演じる関口さとみが加わり、東京を舞台にした4人の物語が展開する。
そんな恋愛ドラマの金字塔が29年ぶりに再ドラマ化され、2020年にフジテレビが運営する動画配信サービス「FOD」で配信された。令和版はカンチ役を伊藤健太郎、リカ役を石橋静河が演じるほか、三上役の清原翔と関口役の石井杏奈も出演する。
現在、地上波放送されている令和版の見逃し配信に合わせて、平成版もTVerで配信中。序盤のストーリーは大きく変わらないものの、やはり29年の隔たりがあるため、ファッションや髪型、所持品から東京の街並みまで、両作には様々な細かい違いが見て取れる。
平成版の第1話では、羽田空港に到着したカンチが公衆電話から会社に電話をかけているが、令和版では携帯電話を使用。リムジンバスの中からカンチがリカの留守電にメッセージを吹き込んでいる。他にも、平成版は飲食店やオフィスで当たり前のようにタバコを吸っていたり、女性が大きな肩パッド入りのスーツを着ていたりと、時代のギャップを感じさせる描写が続出する。
社用車にナビは付いておらず、連絡先は紙に書いて渡し、連絡はポケベル。そんな不便さが緩急のあるストーリーを生み出していた。一方、令和版では、口コミサイトで店を調べ、スマホの位置情報で場所を指定し、人との連絡はLINEがメイン。昔は存在しなかったアイテムが物語の潤滑剤としての役割を果たしている。
また、カンチとリカのやり取りにも注目。平成版はカンチがすぐにタメ口で「リカ」呼びに移行したのに対し、令和版はしばらく敬語で「赤名さん」呼びのまま。会社における距離感の縮め方にも時代の空気が反映されている。
ドラマのキーパーソーンともいえるリカのキャラクターも、仕事ができてエキセントリックな部分は共通しているが、令和版はよりアクティブに進化。恋に自由奔放で、「退屈するぐらいなら死んだほうがマシ」と言ってのける令和版のリカは、第1話でカンチの唇を奪い、「カンチが欲しくなった」と宣言する。「好き」と抱きついて、ほっぺにキスする平成版のリカと比べてみるのも面白いかもしれない。
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【無料動画】『東京ラブストーリー』令和版
【無料動画】『東京ラブストーリー』平成版
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