マッツ・ミケルセン、『アナザーラウンド』で経験した悲劇を明かす – 映画

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サイコサスペンスドラマ『ハンニバル』のハンニバル・レクター博士役や、マーベル映画『ドクター・ストレンジ』のカエシリウス役で知られるマッツ・ミケルセン。彼が主演を務めるデンマーク映画『アナザーラウンド』が現在公開されているが、この作品の舞台裏で起きていた悲しい出来事についてマッツがコメントした。米KFGOが伝えた。

第93回アカデミー賞国際長編映画賞を見事受賞した『アナザーラウンド』でマッツが演じるのは、冴えない高校教師マーティン。彼と同僚3人は、ノルウェー人哲学者の「血中アルコール濃度を一定の度合い保つと仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」という理論を証明するためとんでもない実験に取り組むことに。仕事中でもお構いなしに酒を飲み、常に酔った状態を保つと、授業も楽しく、生き生きとしたものになっていき、生徒たちとの関係性も良好になっていく。同僚たちもゆっくりと確実に人生がいい方向に向かっていった。しかし、実験が進むにつれ、だんだんと制御不能になり――。

本作で監督を務めたのは2012年の『偽りなき者』でマッツとタッグを組んだトマス・ヴィンターベア。実は、トマスの娘アイダは、父がメガホンを執る『アナザーラウンド』でマッツ演じるマーティンの娘役として役者デビューを果たす予定だった。しかし、撮影開始直後に彼女は自動車事故で亡くなってしまい、それは叶わないものとなってしまったのだ。

「胸が張り裂けるような旅を通して、美しい映画になりました。私たち皆、これらのノミネーション(アカデミー賞や英国アカデミー賞など)を通してアイダを称賛できることを心から嬉しく思っています」とマッツ。

彼は続けて「俳優、作家全員が集まり、アイダを讃えるためにも映画を続けたいというトマスの決断に寄り添いました。私たちみんなにとって最も重要なことだったと思います」と当時のことを振り返った。既に映画を鑑賞した人は気づいたかと思うが、エンドクレジットには愛娘へ贈る「アイダへ」という献辞が映し出されている。

『アナザーラウンド』は新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷シネクイントほか全国にて絶賛公開中。(海外ドラマNAVI)

Photo:マッツ・ミケルセン©HenrikHildebrandt/FAMOUS

 

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