『ゲーム・オブ・スローンズ』オレナ・タイレル役ダイアナ・リグ、大物ぶりが凄かった! – 海外ドラマ

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ファンタジー大河ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のオレナ・タイレル役で知られ、今月10日(木)に82歳で亡くなったダイアナ・リグ。50年以上にわたり映画、ドラマ、舞台で活躍し、1988年には演劇への貢献により大英帝国勲章(デイムの称号)を与えられている彼女の大物ぶりについて、同作のキャストやスタッフが興味深いエピソードを交えて語っている。米Entertainment Weeklyが報じた。

これは、10月6日(火)に出版される『ゲーム・オブ・スローンズ』の製作秘話が綴られた書籍「Fire Cannot Kill a Dragon: Game of Thrones and the Official Untold Story of the Epic Series(原題)」からの抜粋だという。そもそもダイアナの出演経緯はほかの人とは異なっており、クリエイターの一人であるデヴィッド・ベニオフは、「僕たちは一緒にお茶をした。デイムは誰かから審査されたりしない。こちらが彼女の審査を受けたんだ」と初対面の時を回想。その席で、ダイアナは脚本について「セックスシーンがやけに多いわね」と大きな笑みをたたえながら述べたそうだが、結局シリーズは彼女のお眼鏡に叶ったようで出演が実現した。

ダイアナは、最初の脚本の読み合わせの時点ですでにオレナのそのシーズンのセリフを完璧に暗記しており、真のプロフェッショナルの仕事への臨み方について、経験が浅いキャストたちにお手本を示していたとのこと。また、オレナが発する言葉の数々が話題となったが、これは脚本のセリフを元に、ダイアナがインパクトのある形にアレンジしたのだという。

とはいえ、監督からすると独自のスタイルを持つダイアナに泣かされることもあったようだ。本作で計6話を担当したマーク・マイロッドは、彼女にちょっとした動きを提案したところ、別の方法がいいと反論されてしまい、「ありがとう! もう行って!」と言われた時には5歳の少年みたいな気分になって顔が赤くなりモニターの背後に身を隠したと振り返っている。

オレナ役で4度もエミー賞候補となったダイアナの演技に大きな影響を受けたキャストは少なくない。オレナの野心的な孫娘マージェリー・タイレル役としてダイアナとの共演が多かったナタリー・ドーマーは、「たくさんの称賛を受けている人物と一緒にいる時は、自分は口を閉じて観察するのが一番」と言い、ダイアナのドライなユーモアのセンスが好きだったと述べた。

デナーリス・ターガリエンを演じたエミリア・クラークも、ダイアナと一度だけ共演したシーンを思い出し、「(ティリオン・ラニスター役の)ピーター(・ディンクレイジ)との共演と同じで、素晴らしい演技を間近で見ることができたわ」などと語り、ダイアナと共演している感動を噛みしめたと明かしている。

ナイメリア・サンドを演じたジェシカ・ヘンウィックも、ダイアナの大物ぶりに驚嘆した時のエピソードを口にした。ダイアナはセットに現れると「準備はできているわよ!」と告げ、カメラマンの一人が撮影の準備ができていないと言っても構わずに「カメラを回して!」と指示を出して演技を開始。そして、2テイク撮影してカメラマンが「では、次はクローズアップを撮りましょう」と伝えると、ダイアナは立ち上がって「私はもう終わりよ!」と言ってさっさと退場してしまったそう。そんなダイアナの姿にジェシカは笑わされたと言い、同時に大いにインスピレーションを受けたようだ。

そして、『ゲーム・オブ・スローンズ』では多くのキャラクターが壮絶な死を迎えたが、ラニスター家に追い詰められたオレナは毒を飲んだ後、息絶える前にジョフリー・バラシオンを暗殺したのは自分だとジェイミー・ラニスターに打ち明け、「サーセイに伝えて。彼女に犯人は私だと知っておいてほしいの」と不敵なコメントを残している。最後まで相手にダメージを与えるその幕切れについて、クリエイターのD・B・ワイスは「おそらくオレナは、自分が死ぬシーンで周りを食った唯一のキャラクターでしょう」と、シリーズでも際立った存在だと話している。

ダイアナは『ゲーム・オブ・スローンズ』のほかには、『女王陛下の007』で2代目ジェームズ・ボンドと共演し、犯罪捜査ドラマシリーズ『おしゃれ(秘)探偵』に主演。シェイクスピア原作の『ジュリアス・シーザー』やアガサ・クリスティー原作の『地中海殺人事件』にも出演していた。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ゲーム・オブ・スローンズ』
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