マーベル&DCのスターも!300人超がドラマにおける警察の描写改善を訴える – 海外ドラマ

取得元:https://dramanavi.net/drama/news/2020/06/dc300.php

米国で広がる抗議活動の中で実際に警察に暴行された俳優を筆頭に、300人を超える黒人の俳優とプロデューサーが、ドラマにおける警察の描写変更、黒人の俳優やスタッフに対する待遇改善を訴えていることが明らかとなった。米Varietyが報じている。

5月25日にミネソタ州ミネアポリスで無抵抗の黒人男性が白人警官に首を押さえつけられて死亡した事件を受け、全米各地で抗議運動が起きていることは当サイトでもお伝えした通り。その一つに参加したケンドリック・サンプソン(『殺人を無罪にする方法』)は、何度も警官に警棒で殴られた上、ゴム弾で撃たれ、その様子は米CNNのニュース番組でも報じられた。この経験を踏まえ、ケンドリックはハリウッドの作品で警察を美化するのではなく、黒人コミュニティに投資してほしいと懇願する書簡をエンターテイメント業界全体に向けてしたためたという。

その書簡でケンドリックは、歴史的にも現在においても、ハリウッドは警察による暴力の蔓延と黒人を目の仇にする風習を奨励していると主張。ハリウッドと主要メディアが黒人の犯罪者扱いや腐った司法制度、警察による汚職と暴力の美化に貢献した結果、黒人の生活に悲惨な結果をもたらしている、と訴えた。続けて、法に従わずに英雄ぶった行動をしたり残忍な行為をする警官や捜査官を称賛する描写をやめなければならないとも綴った。

さらに、近年は黒人が主演だったり製作を務めた作品が増えて成功を収めているものの、そうした作品は白人が主人公の作品に比べると国際的に配給されていないと指摘。そうしたマーケティングのプロセスのほか、業界における黒人スタッフと白人スタッフへの対応の違いも改善するよう呼びかけ。ハリウッドにおける問題点が黒人の現状を招いているため、彼らは率先して事態の改善に動くべきだと述べている。

この書簡には、テッサ・トンプソン(『マイティ・ソー』)と、黒人に対する暴力や差別の撤廃を訴える団体「Black Lives Matter」の共同創設者も携わっているとのこと。

ケンドリックがしたためた書簡には、300人を超える黒人の俳優やプロデューサーが署名。その中には『ブラックパンサー』に出演するチャドウィック・ボーズマンとマイケル・B・ジョーダンとアンジェラ・バセットとダナイ・グリラとスターリング・K・ブラウン、『マイティ・ソー』のイドリス・エルバ、『キャプテン・アメリカ』のアンソニー・マッキーとアルフレ・ウッダード、『ファンタスティック・フォー』のケリー・ワシントン、『Marvel ルーク・ケイジ』のロザリオ・ドーソンというマーベル作品でおなじみのスターたちや、『スーサイド・スクワッド』のヴィオラ・デイヴィス、『TITANS/タイタンズ』のアナ・ディオプ、現在撮影中の新『バットマン』のゾーイ・クラヴィッツらDC作品のキャストも含まれる。

ほかにも、『ドリーム』のタラジ・P・ヘンソンとオクタヴィア・スペンサーとジャネール・モネイ、『ムーンライト』のマハーシャラ・アリとナオミ・ハリス、『ブラック・クランズマン』のコーリー・ホーキンズ、『グローリー/明日への行進』のデヴィッド・オイェロウォ、『ハリエット』のシンシア・エリヴォとレスリー・オドム・Jr、『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』のググ・ンバータ=ロー、『ウエストワールド』のタンディ・ニュートン、『ROOTS/ルーツ』のメキー・ファイファー、『POSE』のビリー・ポーター、『インセキュア』のイッサ・レイといった顔ぶれだ。

なお、同時期のイギリスでは、TV業界の多様化を求める書簡にオスカー俳優のコリン・ファース(『英国王のスピーチ』)をはじめとする著名人3500人が署名し、英BBCが番組の多様化のために1億ポンド(約134億円)を支出することが発表されている。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ブラックパンサー』
©Marvel Studios 2017

 

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