豆柴が赤ちゃんの時から育てていく
見た目の可愛さはもちろん、性格が穏やかで飼いやすいため、海外でも人気が出ている「豆柴」。静岡県にある「富士野荘」は、日本では数少ない豆柴専門のブリーダーで、50年以上前から繁殖を行っています。
そもそも豆柴とは、身体の小さい柴犬のこと。富士野荘では、身体の高さを基準に判別をしており、豆柴よりも小さい「小豆柴(あずきしば)」の繁殖にも取り組んでいます。
豆柴の数は、全部で500頭ほど(※富士野荘別施設も含む。2020年6月放送時)。
豆柴ブリーダーの仕事は繁殖だけではなく、飼い主さんの元に渡ってから良い関係を結んでもらえるように、さまざまな世話をします。
① 健康管理
富士野荘には常時25頭ほど母犬がおり、その子犬たちはおよそ60頭。子犬たちには、母犬と離れる生後60日まで毎日体重の測定を行い、健康管理をします。
1頭1頭、細かく成長の過程を記録。生後間もない子犬は、胸の模様などのちょっとした違いで見分けます。
② 食事
豆柴が健康に育つための食事管理も大切な仕事です。身体の大きさや体調に合わせて、食事の量・種類を調節します。
大きくならないようにエサを制限するようなことはありません。むしろ必要な量をしっかり食べさせます。
③ しつけ
富士野荘では、24時間体制で豆柴を見守っています。その理由は、排泄を全て外のトイレでさせているから。子犬は排泄のリズムが短く、一晩中放っておくとお漏らしをしてしまいます。そのため、24時間管理が必要です。
こうすることで犬舎は清潔に保たれ、飼い主さんに渡った後もすぐにトイレで排泄できるようになるそうです。
また、大きくなってきたら外で運動をさせます。これは社会性訓育といわれ、他の月齢くらいの子犬やおとなの犬と共に生活をさせることで、犬社会を学ばせます。
飼い主さんのところで無駄吠えしたり噛んだりしないよう、社会性を身につけさせるために行います。
ブリーダーが最も緊張する瞬間
豆柴ブリーダー・渡邉さんにとって最も緊張する仕事とは、母犬が子犬を産む「出産」とのこと。母犬自身でほぼ全てことをできるそうですが、優しく声をかけつつ、すぐに対応できるように見守ります。
出産にかかった時間は、約3時間。富士野荘では、1か月で約60頭の赤ちゃんが産まれるそう。渡邉さんは、「子犬が産まれた時は本当に嬉しい気持ちになります」と語ります。
大人気の豆柴。その小さな命の始まりに、こんなバックステージがあったとは驚きですね。
■6/28放送の「BACKSTAGE」
CBCテレビ:BACKSTAGE(バックステージ)
日曜よる11:30~