「美食探偵 明智五郎」アンティークな雰囲気が魅力の「江戸川探偵事務所」セット制作秘話を大公開!

取得元:https://dogatch.jp/news/ntv/ntvtopics_81629/detail/

毎週日曜日よる10時30分から放送中の日本テレビ系ドラマ『美食探偵 明智五郎』。東村アキコ初のサスペンス漫画を原作に、主人公の私立探偵・明智(中村倫也)が類まれなグルメの知識を使って、殺人事件の謎を解きながら殺人鬼へと変貌した主婦と対決する“恋する毒殺サスペンス”だ。

メインの舞台として登場するのが、明智が表参道の一等地で営む「江戸川探偵事務所」。今回、セットの美術デザインを手掛けたデザイナーの松木修人さんにインタビュー。どこか浮世離れした明智のキャラクターをより引き立てる、アンティークな雰囲気が魅力の空間作りのこだわりを聞きました。

―探偵事務所のデザインはどんなイメージで作られたんでしょうか?
原作と脚本を読んで最初に考えたのが、明智が探偵事務所を構えるとして、雑居ビルでもどういう場所を選ぶかなというところでした。探偵事務所だけどキッチンの設定もあったので、雑居ビルに厨房があるような場所はどこだろうと。例えば古くから洋食屋があった場所や、表参道のカフェのような感じとか、何枚もイメージの絵を描きましたね。それから喫茶店とか洋食屋を回ってリサーチする中で、アンティークのものを扱うカフェのイメージが面白かったのでディレクターに提案したら、「この感じいいね」という話になって。最初の打ち合わせの段階で、プロデューサーやディレクターのイメージも同じ方向だったので、かなりスムーズに進んでいきました。



―アンティークの要素が一つの軸になったんですね。
明智の風貌や、古いものが好きという設定が感じられるセットにしたいなというのがありました。「探偵事務所」という部分に重きを置くより、明智の趣味で作られた空間で探偵業をやっているくらいの方が、場所として面白く作れると思ったんですよね。原作よりもさらに趣味性を出して、個人的に好きなもので埋め尽くされた空間に持っていった方が明智らしさみたいなものが出るんじゃないかと。それから、面白い部屋にしないと明智のあのキャラクターと衣裳に負けちゃうなと思ったんです。ジャケットの色も強いので目立たせることも意識しつつ、うまくハマるように考えました。



―内装についてこだわりのポイントは?
全体的に異国の雰囲気を入れたところですね。明智が美食家ということで浮かんだのが、「世界三大料理」といわれる中華料理、フランス料理、トルコ料理で、そういったグローバルな要素も面白いなと。普通の日本のアンティークっていう方向にしちゃうと遊べる題材なのにもったいないと思ったんです。



今回はエスニックな雰囲気として、トルコのタイルのイメージを取り入れました。実際のタイルは重くて使えないので、見た目が近い床材を柱に巻き込んでるんです。ただ、一枚の敷物なので平面的なものをタイルのツヤ感を出してリアルに見せるために、グロスとかツヤの出るものを塗ったり、絵の具を持参してタイルの目地を継ぎ足したりと、かなりこだわっています。スタッフが帰った頃にこっそり作業しました(笑)。丸い柱は基本的にこの装飾をしていて、細かいところですが床の段差の側面にもタイルを入れています。全体のトーンはあんまりガチャガチャさせたくなかったんですが、床の柄も実は場所によって変えているんです。この遊び心も一つのポイントかなと思っています。

―キッチンスペースの存在感もこのドラマならではですね。
アンティークな雰囲気の中で、システムキッチンはあえて最新のものというギャップを意識しました。古いものに統一すると、キッチンが埋もれてしまうんですよね。ディレクターからも「キッチンだけ最新型で、こだわって気を使ってる感じがあるといい」という提案があって。ショールームに行っていろいろ見せていただいた中でも、かなり最新式のタイプなんです。家庭で使う場合でもセミプロのような方が好む仕様だそうで、ガスコンロのひねりが上に付いてるタイプで動きが見せやすいところ、木を使ったデザインなので、事務所の他の木目の色と差別化はできるけどトーンが揃うのも選んだポイントですね。





―柔らかい照明も空間を盛り上げています。
外観のロケ地が決まってビルの3階の設定になったことで、照明スタッフからは天窓を付けたりして、明かりをきちんと作りたいというオーダーがあったんです。そこで最初にイメージしたのが、明智のデスクの後ろにロフトからライトを吊るすことでした。窓ガラスからの外明かりだけじゃなくて互い違いに明かりがあると、後ろから不思議な光を背負ってるみたいな印象的な見せ方ができるかなと思ったんです。



デスクの奥の空間についても、明かりを受けた壁がちょっと凸凹して模様になってるんですけど、それが感じられると奥に何かある雰囲気が作れるかなと思いました。ただズドンと抜けてる空間にはしたくないなというのと、明智の後ろにまず一番に面白さを持ってきたかったんです。今回はメインのセットなので、360度どこから撮っても明かりを背負えるようなのがいいなと思っていて。装飾部のスタッフにも伝わって、見事にひと癖あるようなライトを持ってきてくれました。



―明智のデスクの周辺は、独特の雰囲気がありますね。
探偵事務所の入口から入ったときのバン! という見渡す画が、最初から意識していたところなんです。明智がメインでいる場所は入口から一番距離をとりたかったので、入口を真ん中ではなく一番遠いところに作りました。第2話でマリア(小池栄子)が明智を待ってるシーンがあったので、そこでも一番奥にいると空間としての驚きとか、対峙するような画作りができるなとイメージしましたね。

―動物のモチーフなど細かい装飾については?
これは装飾部スタッフの遊び心ですね。馬の置物が印象的だと思いますが、明智のイギリスっぽい紳士的な佇まいからセレクトしたそうです。レッドビーシュリンプの水槽は逆に和風で、江戸時代に金魚を鑑賞するような水槽をモチーフに、装飾部で再現したものですね。これも上から明かりを当てたりとこだわっていて、とてもいいアクセントになっているなと思います。





―ドラマを見る方に、セットをどんな風に楽しんでほしいですか?
明智はいろんな事件の謎を解きますが、彼が実際はどういう人なんだろうという部分を、このセットからちょっとでも想像して感じ取っていただけると嬉しいですね。例えば苺(小芝風花)とやり取りしている以外の、画には映っていない時間、明智が一人で過ごしている姿やバックボーンみたいなものが、セットから透けて見えてくるといいなと。ぜひ細かいところも含めて注目して見ていただければと思います。


「美食探偵 明智五郎」公式サイト
https://www.ntv.co.jp/bishoku/

関連リンク
「ハケンの品格」第1話が5分でわかる!振り返り動画公開

お取り寄せ可能!全国から厳選「ご当地パンのお供」TOP5

ロバート秋山「ゴチ」参戦!祖父お手製料理、ファンキーな父親とBBQ...グルメ遍歴明らかに

 

関連記事:

    None Found