【ネタバレ】『捨ててよ、安達さん。』加藤諒の濃さと「青春の1日」

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夢の中に登場する擬人化された"捨てられないモノたち"と主演・安達祐実が対峙する『捨ててよ、安達さん。』(テレビ東京/毎週金曜深夜0:52~)の第三話が5月1日に放送された。

物語は基本的にほぼ安達さんの部屋の中で進行する「密室劇」だけに、脚本と役者の演技力が担う部分は大きい。そのため、ゲストには実力派・個性派の面々が集められているが、中でもトップクラスに「濃い味」なのが、第三話ゲストの加藤諒だ。

安達さんにとって「捨てられないモノ」が毎回登場する仕組みはわかっているだけに、そろそろゲストの役者から逆に「モノ」が何かを推理したくなってくる頃合いでの「加藤諒」。勝手に「昔、愛用していたヘアブラシか、実家から持ってきて一度も使っていないタワシか」などと予想してしまっていた(すみません、太眉に引っ張られてます)。

ところが、これは大外れ。正解は、「安達さんの初代ケータイ」だった。

一方で、安達さんは過去2回の経験から「夢が怖い。観たくない」と思い、「明晰夢=自分で夢であると自覚しながら見る夢」を見て、夢をコントロールしようとし始めていた。そこで次に来ると予想したのが「高校のときのケータイ=女子高生とか来るんじゃない?」だった。モノは正解だが、擬人化された人物像は予想と大きくかけ離れている。

そんな大きなギャップを背負いつつ、高校時代の安達さんのケータイは、「なんであなたに捨てられなきゃいけないのかなーって」と不満顔で、熱い思いをぶちまける。

「安達さんの青春が、僕には詰まってるんですよー!」

しかし、「恋の終わりぐらいの感覚で、青春を成仏させてほしい」という加藤諒に対し、「高校時代は、良い思い出じゃない」と語る安達さん。小さな頃から有名女優として生きてきた安達さんにとって、「普通の高校生の思い出」はないというが、それを聞く加藤諒もまた、10歳のときに『あっぱれさんま大先生』でデビューした子役出身者。切なく可笑しいリンクだ。

そして、ケータイは安達さんの青春と共に生きた日々を全部覚えていると言い、こんな意味深な発言をする。

「記憶は曖昧。辛かったことを、良かったように補正することもあれば、その逆もある」

そのメモリーから蘇った、安達さんの記憶にない「青春の1日」は、実に眩しかった。

コロナ自粛で部屋の片づけをする人も多い今の時期。第三話を観ると、こんな青春の成仏をさせてみたくなる人は多いかもしれない。

(文・田幸和歌子/月野くみ)

【第4話あらすじ(5月8日[金])】
女性向けのライフスタイル雑誌の編集者から"毎号私物を一つ整理してほしい"という企画の依頼を受けた安達さん(安達祐実)。
ある日安達さんの元へ遠い親戚だという光代おばちゃんから手作りの大きな時計が届く。
お礼の手紙を書こうと筆を執ったが、あまり進まず・・・。悩んでいるうちに眠ってしまった安達さんの夢の中に光代おばちゃん手作りの時計・ミツヨ(片桐はいり)が現れる。そして、今まで知らなかった意外な事実を知る!

◆番組情報
『捨ててよ、安達さん。』
毎週金曜深夜0時52分からテレビ東京で放送中。
動画配信サービス「Paravi(パラビ)」では、放送1週間前から先行配信中。

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パラビ『捨ててよ、安達さん。』視聴ページ

ドラマ『捨ててよ、安達さん。』公式サイト

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