『フリーバッグ』…ほんとはどんな意味?主演フィービー・ウォーラー=ブリッジが明かす – 海外ドラマ

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本年度のゴールデン・グローブ賞と昨年度のエミー賞でTVコメディ部門作品賞に輝いた米Amazonの異色ダークコメディ『Fleabag フリーバッグ』。この、"フリーバッグ"という言葉の意味をご存知だろうか? 本作のクリエイターかつ主演を務めるフィービー・ウォーラー=ブリッジが、この言葉に隠された背景を教えてくれた。英Digital Spyが伝えた。


"fleabag(フリーバッグ)"という英語の意味を調べると、「みすぼらしい人、不潔な人、ボロ宿、ノミのたかった動物」と出てくる。

現地時間の4月13日(月)、英ITVの情報番組『This Morning』に出演したフィービーは、ドラマのタイトルと主人公に"フリーバッグ"という名前をつけた背景について次のように説明した。

「おんぼろのモーテルは、十分には洗練されていなくて少し汚れもあるもの。彼女のペルソナと外見の美しさは、彼女が自分の人生を完璧にコントロールしているように見せることができる。でも、実際の彼女は違った。だから私は彼女をそう(フリーバッグ)呼びたかったの」。フィービーが本作で表現したフリーバッグは、過去のトラウマや罪の意識、自尊心の問題などがユーモアや魅力の裏に見え隠れしている。

そして実はフィービー自身が家族の間で呼ばれていたニックネームが"フリーバッグ"だったことも明かしてくれた。そんな身近なところからネーミングのアイデアは来ていたようだ。

本作に登場する人物で、フリーバッグの姉にはクレアという名前があり、クレアの夫にはマーティンという名前がある。本作を見た人は気づいたかもしれないが、作中で主人公フリーバッグは一度も名前を呼ばれない。本名らしき名前もフリーバッグとも呼ばれない。「You」とか「She」や「Her」で通っている。これはフィービーの脚本の巧みさもさることながら、実は理由があるのだと2017年6月に行われた米Vanity Fairのインタビューでフィービーは明かしている。

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「全てのことを明らかにせず、謎を残しておきたかったの」と、意図的に登場人物に主人公の名前を呼ばせなかったと話す。そして驚いたことに本作メインキャストで名前がないのはフィービーだけではないのだ。義母に扮するオリヴィア・コールマンの役名はGodmother(代母)で、娘たちは彼女のことを名前で呼ばず「Mother(お母さん)」や「She(あの女)」と呼ぶ。ビル・パターソン扮する父親の役名はその名の通りDad(父親)、アンドリュー・スコットの役名はThe Priest(司祭)で、フリーバッグが呼びかけるときは「Father(神父様)」なのだ。

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本作の原作となる舞台版は、昨年9月に英国の、今年3月には日本の映画館で一部上映されたが、現在は英Amazon Primeにて期間限定でレンタル配信されている。舞台版のレンタル配信は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて決断されたものであり、収益はNHS(英国の公的医療サービス)を支援する慈善団体や、今回のパンデミックで打撃を受けた舞台製作者たちを支援する基金に寄付されるという。

『Fleabag フリーバッグ』は全2シーズンをAmazon Prime Videoにて配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:『Fleabag フリーバッグ』© 2016 Amazon Studios

 

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