「おかずや金町店」で人気の280円の弁当も、3月1日から10円値上げすることに
3月1日からさまざまな商品が値上がりしました。食用油やしょう油、マヨネーズなどの調味料、またハムやソーセージ、缶詰などの加工食品、そして、電気やガスの料金も値上げとなります。値上げの春となる中、低価格をウリにしたある店が苦渋の決断を下しました。
東京・葛飾区で惣菜や弁当を販売する「おかずや金町店」。焼き鳥が1本50円、ハンバーグが90円など格安の惣菜が並びます。中でも人気なのが、280円の弁当です。客からも「こんな安いところはないです。多いときは週5日利用している」「大変懐に優しい。電気代などが高いので、そちらに回せます」と好評です。
弁当の種類は、からあげやチキンステーキなど6種類で、1日におよそ100食売れています。一括で大量に材料を仕入れるなどコストを抑えることで、この低価格を実現しているといいます。しかし、この弁当にも値上げの波が襲っています。
「3月1日からは290円に値上げをせざるを得ない。食用油もどんどん値段が上がってきている。昨年比の1.5倍じゃきかないかもしれない。悩みました。10円値上げすることでお客様にどういう影響を与えるのかなって。今回は苦渋の決断です」(おかずや金町店の小坂綾佑店長)
値上げの春、消費者はどのように工夫しているのでしょうか。東京清瀬市で夫と3人の子供と暮らしている主婦の小豆澤早春さん(51)は、家計簿に日々の買い物などの支出を記録しています。
「物の値段が上がっている、下がっているということには、敏感になります」(小豆澤さん)
1年前の家計簿と比べると、サラダ油は130円上がって、322円。インスタントコーヒーは65円上がって429円。電気やガスの料金は2〜3割も高くなっています。
ただ、値上げの中、支出を変わらなくしているといいます。その秘訣は?
「野菜は旬のものは安くて栄養価も高い。(住んでいる)このあたりは農家の直売所もあるので、スーパーで買うのと値段も鮮度も違う。今の予算でできないようだったら食費を上げて、衣服費は抑えたい」(小豆澤さん)
ウクライナ情勢を受けて原油や小麦などの価格上昇も予想されていて、消費者が家計のやりくりに悩む日々は続きそうです。
※ワールドビジネスサテライト
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