【ネタバレ】『春の呪い』夏美と冬吾が決断・・・様々な呪いから抜け出す!

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夏美(髙橋ひかる)は、亡き最愛の妹・春(桜田ひより)の婚約者・冬吾(工藤阿須加)と共に春との想い出の地をめぐっていたが、それが終わりを告げ、冬吾と会う理由もなくなってしまう。妹の"呪い"に囚われていた夏美と冬吾の関係についに結論が出た『春の呪い』(テレビ東京系)最終話が6月26日に放送された。

冬吾は、夏美が妹の後を追ってしまうのではないかと思い、素直に自分の好意を告げるが、夏美は春のことを思い、自分の気持ちとは裏腹な態度を取る。だが、冬吾が事故にあった話を聞いた夏美はなりふり構わず家を飛び出し、冬吾が担ぎ込まれた病院へ。冬吾の病室のドアを開けると、そこには・・・!? そんな緊張感あふれる5話ラストから、夏美と冬吾はどうなってしまうのか・・・。

夏美が病室に入ると、すでに冬吾の姿はなく・・・死を予感して放心状態になるが、「そんなところに座りこまないでくれ」と声をかけられる。幽霊だと思った冬吾が話し始め、思わず「・・・しゃべった!」と驚く夏美。これまで夏美が亡くなった春の気配を近くで感じていたことが伏線になっていて、夏美がそう思う気持ちも共感できた。

そんな中、冬吾は事故に遭ってしまった顛末を夏美に話し始める。電車の飛び込み事故の話を聞き、それが夏美のことではないかと思って駆け付けるも、人違いだとわかり安堵。その後、 自転車を避けようとした際に足がもつれて車道に出てしまったのだという。そんな、冬吾の行動に驚く夏美。夏美には春の後を追うかのように橋に足をかけた前例があり、先日すぐにでも死んでしまいそうな目をしていた夏美を見て不安に思った冬吾は、そんな行動を取ったのだった。

一方、春のSNSを見つけたこと、春が自分が死んだ後に冬吾が他の誰かと一緒になることを恐れていたこと、その相手が夏美だとしたら道連れにしたいと書き込んでいたこと、闘病中から冬吾と夏美が付き合うのではと不安に思っていた春の気持ちを考えると胸が押しつぶされそうな夏美は、「代われるものなら、私が死んでやりたかった」とつぶやく。

母・聖美(高島礼子)の期待通り、春と結婚をして敷かれた人生のレールを歩むはずだったが、その歯車が狂ってしまった冬吾。夏美と結ばれないことが分かっていても、「あなたといると、気持ちが安らぐ」、そんな気持ちになっていたことを吐露。夏美も「妹のいない世界を想像をできない」ながらも、私は死なないと冬吾に宣言。「あなたが死んでしまったら、私が悲しいからです」と言葉を続け、自分の冬吾への好意を告白。「僕は死なない。あなたが生き続ける限り、生きていたい」と夏美を抱きしめる。そして、夏美もたった一人の家族である春に呪い殺されるなら本望だと、冬吾の背中に手を回す。しがらみを乗り越え、ようやく結ばれた2人に思わず心の中で拍手したくなるというもの。思いを確認し合い、覚悟を決めた2人がいよいよ動き出す!

冬吾は柊家を出ていくことを決めたことを、母・聖美に告げた。「社会の底辺から始まる人生はひどくみじめなものよ」と再び"呪い"のような言葉をかける聖美に、思わず「止めてください!」と声をあげる冬吾。そして「僕はあなたから離れたいんです。(中略)分かってください。お世話になりました」と頭を下げる。そんな毅然とした冬吾の姿に、どこか成長も感じられるというもの。

夏美もまた、一人で荷物を整理し実家から出ることに。家を出ようとすると、これまで疎ましく思っていた継母に遭遇し、家を出ることを報告。そこで夏美は、両親が自分のことを真剣に考えてくれていたことを知り、感謝を伝える。その言葉に思わず泣き崩れ継母は、悪役になることを決め、「お母さんが、あなたを勘当します」と夏美を自由にさせてくれた。そんな心遣いに、夏美は「ありがとう、お母さん」と応える。夏美の心を縛っていた継母との"呪い"も、解けたように見えた。

夏美と冬吾との待ち合わせ場所には、やはり冬吾が先に到着していて、気兼ねない2人のやりとりがほほえましい。だが、冬吾の後ろを歩く夏美は、そこかしこに春の気配を感じて立ち止まってしまう。「私たちがいる限り、春はずっと・・・」と考え込む夏美に、「それを恐れていても仕方ないだろう。(中略)僕たちは僕たちで生きていくしかない、前に進むしかない」と手を差し伸べる。手をつないで歩く夏美の横には、いつも傍にいた笑顔の春が見えているよう。「春、ずっと私のそばにいてね」と、前を向きながら歩く夏美の笑顔が本当にすがすがしかった。

夏美と冬吾が結ばれ、そして新たな路を歩むことになった最終回。これまで2人を縛ってきた数々の"呪い"を振り返ると、こんなにすがすがしいラストを誰が想像できただろうと思ってしまう。たびたび登場していた恐ろしい春の幻影が、最後には笑顔だったことで、本当に救われた気持ちになった。
恋も、人生も、家族の問題も、全ては誰かのせいにしていた自分自身の"呪い"だったのかもしれないと思わずにはいられない。『春の呪い』はホラー的なラブストーリーではあったが、あらゆる"呪い"に気づかせてくれる、主人公の前向きな成長記としても描かれていたと思う。

(文・小松加奈/イラスト・まつもとりえこ)

◆番組情報
サタドラ『春の呪い』
動画配信サービス「Paravi」にて全話配信中。

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