崖と湖に挟まれた世界一美しい湖畔の町が、3000年も栄えてきたワケとは?

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世界一美しい湖畔の町

オーストリア・ザルツカンマーグート地方の奥地。アルプスの麓にある「ハルシュタット」は、“世界一美しい湖畔の町”と讃えられています。およそ3000年の歴史があり、現在も約900人が住んでいます。

断崖と湖に挟まれ、決して便利とは言えない小さな町ですが、栄えてきた理由は“塩”にあります。

実は、アルプスの山中では塩が大量に採れます。その理由は、大昔この一帯は海の底だったため。
約3億年前、海の一部が切り離され塩水の湖になりました。やがて塩水が蒸発して結晶化し、岩塩の層に。

再び海になった後に岩塩層ごと隆起して、現在のアルプス山脈になりました。

ハルシュタットは、ここから採掘したアルプスの塩で栄えたといいます。

塩は「白い黄金」と呼ばれていた

かつて塩は金にも等しい貴重品で、“白い黄金”と呼ばれていました。

そもそも、ザルツカンマーグートとは「塩の採れる領地」の意。その名の通り、この地は古くから塩の宝庫で、地下に眠る岩塩を採掘してきました。中でもハルシュタットは豊かな採掘量を誇りました。

その恩恵に大きくあずかったのが、16世紀に最盛期を迎え、現在のオーストリア・ウィーンに都を構えたハプスブルク帝国。当時、岩塩の採掘から製塩、交易まですべてハプスブルグが独占していました。

“3000年の歴史を持つ塩の町”として「ハルシュタットの文化的景観」は、1997年 世界遺産に登録されました。

町の背後の崖を上ったところには、3000年続く採掘用の施設(岩塩坑)があり、今でも採掘は続いています。



世界遺産

日曜よる6:00~

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