「コントロールだね。スピードはどこまでも出るんです」そう語るのは、プロセーラーの白石康次郎さん。11月に開催される世界一周ヨットレース、ヴァンデ・グローブに向けて準備の真っただなかだ。
こちらは、彼の最新艇。赤い羽のようなものがついているが…。
「これで半分前を浮かして、飛びながら走るのが主流です」
羽の正体は、「フォイル」と呼ばれる水中翼。水の抵抗を減らし、船を宙に浮かす、いわば秘密兵器だ。「前回はもっとフォイルが小さかった。今回は全艇がもっと大きなフォイルに変えている。そのはじめてのレースです。新しい技術です」
期待に胸を弾ませる白石さん。実はこの技術を約25年前に導入したセーラーがいた。
その先駆者は、フランスセーリング界の英雄、エリック・タバルリ。フォイルをはじめて取り入れレースに臨んだ、伝説的なセーラーだ。セーラーたちの経験とテクノロジーの進化が積み重なり、いまやヨットは空を飛ぶようになったのだ。なお、6月19日(金)放送の『港時間』では、ニュージーランド北部のガルフ・ハーバーマリーナを特集。ヨットで世界を旅するアメリカ人家族を紹介する。※番組情報:『港時間』
毎週金曜深夜0時15分~0時20分放送、テレビ朝日
(ABCでは毎週金曜夜11時10分~夜11時17分放送、メ~テレでは毎週日曜夕方4時25分~4時30分放送)
関連リンク
人生は「仕事をして地下鉄に乗って寝る」だけじゃない。彼がヨット暮らしを選んだ“理由”
「僕たちはこの海が大好きなんです」世界のセーラーが集う“おとぎの国の港”
「変化が常、それが船乗りですから」世界一周の旅に挑む船乗りと新しい“相棒”
「日本人を温かくむかえ入れたい」ポルトガルの港と日本人がつないだ、意外な“絆”
まるで空飛ぶヨット!水面を“飛ぶ”ように走るボート、「アメリカズカップ」が開催される港