日本初上陸!歴史大作『マニカルニカ~剣をとった王妃~』"インドのジャンヌ・ダルク"が降臨 – 海外ドラマ

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本日3月18日は春を迎えるヒンドゥー教のお祭り"ホーリー"の日。カラフルな粉や色水をかけあうユニークなお祭りだ。主にインドで祝われるこのホーリー祭の日に、チャンネル銀河で放送されるインドの歴史大作『マニカルニカ~剣をとった王妃~』をご紹介したい。

「インドと言えば映画」だけじゃない。独自のドラマが続々誕生中

どうしてもボリウッド映画のイメージが根強いインドだが、近年はストリーミングサービスで気軽に楽しめるドラマ作品も増えてきている。日本で初めて配信されたインド発のTVドラマ『ポロス ~古代インド英雄伝~』は、5シーズンにわたり古代インドの王・ポロスの英雄伝を描いた話題作。また、サスペンスホラー『GHOUL/グール』やハードボイルドスリラー『聖なるゲーム』、ブッカー賞受賞作家の小説を元にした『セレクション・デイ』といった、"キラキラな衣装に歌と踊り"というイメージが強いボリウッド・エンターテインメントの固定観念を覆すような作品もどんどん生まれている。

そんなドラマも豊作のインドから、今回新たに日本初上陸となる『マニカルニカ~剣をとった王妃~』。インドのコンテンツを愛する人はもちろん、『ROME[ローマ]』のような歴史ものが好きな人、非英語圏製作で異国の雰囲気が楽しめる『ケーブル・ガールズ』や『修道女フアナ・イネス』のような、抑圧されてきた女性を描いた作品を観た人にも是非オススメしたい作品だ。

描くのは革命家へと成長を遂げる伝説の王妃の物語

『マニカルニカ~剣をとった王妃~』のモデルとなっているのは、1857年の「インド大反乱」で、ジャーンシー藩王国の王妃でありながら自ら戦場に立ち、イギリス軍と戦った国民的英雄ラクシュミー・バーイー。これはヒンドゥー教の富と幸運の女神ラクシュミに敬意を表して改名したもので、本名はドラマのタイトルにもなっているマニカルニカ(=マヌ)だったという。

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最近では、映画『マニカルニカ ジャーンシーの女王』が『バーフバリ』のスタッフによって製作され、日本でも2020年1月に映画館で公開となった。さらに、人気スマートフォン向けRPG「Fate/Grand Order」では、ゲーム内にラクシュミー・バーイーをイメージしたキャラクターが登場するなど、その人気と知名度はインド国内に限ったものではなくなってきている。

インド史劇『マニカルニカ~剣をとった王妃~』では、東インド会社による横暴な支配に怒りの炎を燃やす少女マニカルニカが、ジャーンシー藩王国に嫁ぎ、王妃という地位で力を蓄えて英国を追い出すべく奮闘し、成長していく姿が描かれる。強い愛国心を抱くマヌの行く手には、東インド会社のロス大尉や、彼と手を組み玉座簒奪を画策するガンガーダル藩王の義姉、民を苦しめる宗教上の決まりなど、様々な壁が立ちはだかる。

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実際のところ、ラクシュミー・バーイーの出生や少女時代については不明な点が多く、他の映画や本で描かれるのは「インド大反乱」での活躍が中心。マヌが少女から成長していく過程をここまで丁寧に描いている点が本作最大の特徴でもある。

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◇まるでディズニープリンセス!可愛くて超勇敢なヒロインが大活躍

第1話冒頭で、確かな弓矢の技術を披露したあとに馬を乗りこなして颯爽と登場するヒロインのマヌ。口元を覆っていた布を外して露わになるその素顔は、まだどこか幼く可愛らしい印象で、カリスマ的な武芸の才能とのギャップにいきなり心を掴まれる。

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英国人たちの卑劣な所業を憎む彼女は信じられないほど勇敢な女の子。夜中にたった一人で東インド会社の駐屯地に忍び込み、イギリス国旗を降ろして自分たちの旗に取り換えてしまうなんてことも。もちろん英国人たちは大激怒、父親や友人はマヌを心配して真っ青に。英国の成人男性、古くから伝わる因習、時にはマハラジャが相手でも、全く物怖じする様子はなく、己の信じた道をグイグイと進んでいく彼女に頼もしさも感じつつ、あまりに大胆な行動力と発言に、観ているこちらはかなりハラハラさせられる。

また、清く正しい心の持ち主でもあるマヌは、現代にも通じるような言葉をドラマの中でたくさん残している。「男は強いけど女は弱いから、おしゃれと家事しかできない。国のために戦うのは男だ」と言って女の子を苛めた男の子に対して、「おかしな決めつけだわ。女性にも男性と同じ能力がある」「女性は弱くない、偏見の壁があるだけ」と、マヌは真っ直ぐな瞳で訴えかける。

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そんなマヌを演じるのは、本国公開(2019年)当時17歳のアヌシュカ・セン。本作で2019年のインド・テレビジョン・アカデミー賞にもノミネートされた注目の若手女優だ。彼女のInstagramフォロワー数はなんと3400万人!様々なファッションを着こなす様子はさながらバービー人形のように愛らしく、コスメブランドのメイベリンや位置情報アプリのゼンリー、ポテトチップスのレイズといった様々な企業や商品とのタイアップ投稿も多くあることから、インドでの高い人気がうかがい知れる。今年20歳になるアヌシュカだが、今後もどんどん活躍の幅を広げていくに違いない。

◇史実に基づいた壮大な歴史大作なのにサクサク観られる!

壮大な歴史と人間ドラマを描く『マニカルニカ~剣をとった王妃~』。"全110話に渡る歴史ドラマ"と聞くと、その重厚感が魅力的である反面、観る前に重い腰を上げなくてはいけない感じがあるのも否めない。しかし本作に限っては、是非とも気負わずに観始めてほしい。

ジャーンシー王国に嫁いだマヌの世話係カーシーは、なんというか、ちょっとお惚け天然キャラ。彼女の言動は、フッとドラマの緊張感やドロドロ感を和ませてくれる。また、作品を通して描かれるマヌとガンガーダルのロマンス。お互いにゆっくりと惹かれ合いながら、信頼関係を構築していき次第に夫婦らしくなっていく過程が繊細に描かれている。このような親しみやすく心温まる要素がスリリングな展開の続くドラマの随所に散りばめられ、それが物語に緩急を生み出して、作品全体の観やすさの助けになっているのだ。

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そして、本作1話あたりの長さはおおよそ30分程度とコンパクト。チャンネル銀河では、月曜日から金曜日にわたり毎日2話連続で放送されるため、サクサクと視聴でき、途中で挫折してしまう...なんていう心配が少ないところもポイント。

◇マハラジャの住む宮廷に煌びやかなサリー。インド文化を目で味わって!

歴史もののドラマでは、やはり衣装やセットも外せない。日本や欧米のドラマとは一味違った異国の雰囲気や文化に注目してほしい。

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例えば、寡婦に剃髪を強いるシーン。結婚式を挙げ、晴れて結ばれた一組のカップルが、ある悲劇的な出来事によって突然引き裂かれることに。幸せの絶頂にいるはずだった新婦は寡婦となり、剃髪を強いられることになってしまうのだ。実際に昔のインドでは、未亡人は「女性としての魅力を捨て去る決意を示す」必要があり、髪を短く刈ったり、色鮮やかなサリーを纏うことを禁止されたり、情欲が掻き立てられるのを防ぐためスパイスの効いた料理を控えなければならなかったりと、様々な制約が課される慣習があったという(これが未だに残っているところも...)。インド特有の華やかな結婚式シーンから一変、胸を引き裂かれるようなこのシーンには歴史と文化が滲み出ている。

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東インド会社VSジャーンシー王室のポロ親善試合のシーンも見逃せない。高額で取引されるアヘンを生産するために村を支配しようと企んだロス大尉が、裏であれこれ手をまわしたうえで王室に挑んだこの試合。ずる過ぎる英国人たちの姑息な罠によって、王室チームは次第に厳しい状況に追い込まれていく。いても立ってもいられなくなったマヌは、煌びやかなピンクのサリー姿のまま愛馬に跨り競技場へと駆け出していくのだが、その様子が、単に画として見たときにも非常に面白い。おそらく他のどの国のドラマでも観ることのできない、超レアなシーンだろう。

この他にも冒頭で紹介したホーリー祭にまつわるエピソードなど、インドの文化が感じられる点が随所にちりばめられている『マニカルニカ~剣をとった王妃~』。インド映画好きの方はもちろん、海外ドラマ好きの方まで、伝説の王妃の物語をチャンネル銀河で楽しんでみては?

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『マニカルニカ~剣をとった王妃~』放送情報

3月25日(金)チャンネル銀河にて放送スタート(日本初) 
月~金 深夜0:00-深夜1:00または深夜1:30(2話連続放送)
※スカパー1、2話無料放送
特設サイト:https://www.ch-ginga.jp/feature/manikarnika/

Photo:『マニカルニカ~剣をとった王妃~』©Contiloe Entertainment Aired on Colors TV India

 

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